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第52回日本母親大会に集まりましょう

 全国のお母さん 女性のみなさん

 「生命(いのち)を生みだす母親は 生命(いのち)を育て生命(いのち)を守ることをのぞみます」

 このスローガンに寄せる願いへの切実さがますなかで、私たちは今年の日本母親大会を長野県で7月22日、23日、開催します。記念講演には、作家であり「9条の会」の呼びかけ人としてご活躍の澤地久枝さんをお迎えします。
 今年は、戦争放棄の日本国憲法が公布されて60年です。
 澤地さんはいっています。
 ―第二次世界大戦終結から満五十九年。今日まで、日本は一名の戦死者も出さず、日本人により戦死させられた一人の他国人もない。この奇跡のような歴史が今までつづいてきた最大の理由は、第九条の存在と、それを守ろうとした人々の意志だった。日本中に「九条の会」がひろがればこどもたちの明日に戦死はない。世界の新しい「国」の理想をさきどりした「第九条」の誇りを、こどもたちの明日にしっかり手渡したい。 (2004年10月)―(「地図のない旅」より)

 全国のお母さん 女性のみなさん

 私たちはいま、とてもきわどい歴史の転換点に立っています。
 アメリカがはじめたイラク戦争に、政府は憲法を踏みにじり、国民の反対の声に耳も貸さず自衛隊を派兵し、日本中に置かれた米軍基地を地元の意見も聞かず再編強化して、アメリカ軍と一体になって戦争ができる国づくりのために憲法や教育基本法をつくりかえようとする流れがつよまっています。
 こうしたなかで子どもをめぐる環境、状況が最悪になっていることに、だれもが心を痛め、不安を抱いています。もちろん子どもたちに責任はありません。
 大人社会にはびこる不正義の数々、「安全」への限りない不信、市場原理万能、自己責任の名のもとに広がる格差、希望が見えない先行きと、不公正のひずみが子どもと女性、弱い立場の人びとに容赦なく押し寄せ、人間社会の土台がゆらいでいます。
 地震・台風・雪害と地球温暖化による異常気象が世界中で人間のくらしに襲いかかっています。危機は否応なしに私たちの足元にせまっているのです。

 全国のお母さん 女性のみなさん

 長野県は、母親大会とはたいへんゆかりの深い県です。
 母親大会の育ての親、農村研究家の丸岡秀子さんと、母親大会をやさしく応援してくださった画家、いわさきちひろさんのふるさとであり、「ちひろ美術館」があります。そして母親大会生みの親、「元始女性は太陽であった」の平塚らいてうさんが若かりし時に訪れ、その自然に感動した信州のあずまや高原に、今年、全国の母親・女性の運動と現地の多くの方々の協力で、小さいけれどしゃれた記念館「らいてうの家」が完成しました。
 また、長野は話題性に富んだ県でもあります。
 脱ダム宣言や、合併しなかった市町村が一番多かった県、今年の豪雪で大変だった栄村も、合併しなかった村でした。
 戦争中は、満蒙開拓団を多く送りだした県でもあり、山崎豊子さんの大作、「大地の子」の舞台になりました。松代大本営は日本の戦時を語る「史跡の地」として市民の力で維持、保存されています。戦没画学生の軍基作品が展示されている「無言館」の館長、窪島誠一郎さんも今年の母親大会の講師にお願いしています。

 全国のお母さん 女性のみなさん

 日本母親大会は、1954年、アメリカがビキニ環礁で行った水爆実験で、マグロ漁船・第五福竜丸が死の灰をあびたことをきっかけに「世界の母親の愛に訴えて核戦争から子どもを守ろう、核兵器を廃絶させよう」とはじまった、戦争に反対しいのちとくらしを守る平和運動です。
 いま私たちの身のまわりで起きている数え切れないさまざまなこと、草の根に広がる憲法守ろうの声、沖縄はじめ、日本列島に張りめぐらされた米地の返上を表明する自治体と住民の運動をはじめ、全国の人びとの多様なとりくみを、ごいっしょに話しあい、学びあい、交流を深めましょう。
 「あつまれば元気、話しあえば勇気」
 母親大会の合言葉です。いまこそ、日本中の母親・女性の力を寄せあおうではありませんか。
 第52回日本母親大会にあつまりましょう!

 2006年2月23日
 第52回日本母親大会実行委員会


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